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日々の

僕が今、工房を立ち上げようとしている長野市中条地区で
長野市が主催している「中条アーティストインレジデンス」が佳境を迎え、
現在長野市役所1階展示サロンにて参加作家の作品展示が行われている。
(10月29日まで)
染色作家のメリンダさん(オーストラリア)と
映像作家のミハイロさん、エレナさん(セルビア)

メリンダさんは中条の石を拾い、細かくすりつぶし、顔料として作品を作る。
その一つ一つ、誰もが改めて見ることもない石の本来の色を
細かく擦ることによって足元の美しさを提示してくれる。

ミハイロさん、エレナさんは中条での生活を通じて見えてくる
人々の暮らし、習慣、祭りなど田舎の日常を
改めて切り取ることによって僕らの穏やかな日常を
提示し柔らかな暖かい気分をもたらしてくれる。


話は大きく変わって。
ジャーナリストの安田純平さんが解放された。
無事で戻って来てくれて本当に良かった。
手放しでそのことをまず喜びたい。
以前一度講演会を聞きに行った。
素晴らしいジャーナリストだと敬愛している。
その気持ちは微塵も変わらない。

「ジャーナリスト」とはラテン語で「日々の」を意味する
「ジュルナール」という言葉に語源を発するらしい。

世界にはいろんな日々がある。
僕の日々とあなたの日々は違うし日本とアメリカの日々は違う。
忙しさは人それぞれだがそれでも穏やかに暮らせている僕らの日々と
紛争地域に暮らす人々の日々は全然違う。
僕は僕の日々を世界に発信する必然性は何も感じないが
紛争地帯に暮らす人々は世界に知らしめてくれないことには
国、民族全体、文化そのものが滅ぼされる脅威にさらされている。
ジャーナリストとはその日々を、明日をも知れない人々の日々を危険を冒してでも
伝える使命をも帯びているのだろう。

僕らの暮らしの足元、石ころ一つの美しさを見せてくれるメリンダさん、
日常の改めて振り返ることもない生活を美しく切り取ってくれたミハイロさん、エレナさん
僕らの「日々」を世界に伝えてくれることだろう。

僕らの日々があり、世界の様々な日々がある。
日々を切り取り、伝えるということにおいて
アーティストとジャーナリストは同じ地平に立つ。


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5年目の3.11

あれから5年が経ちましたね。

あんなに大きなことがあったのに僕は今、普通に笑って毎日を過ごしています。
帰る場所のなくなった方や、家族や親しい人をを亡くされた方は
どうやって毎日を過ごしているのだろうと思うことも
年ごとに少なくなっていきます。

それでもと毎年ではありますが善光寺の法要に行ってきました。
手を合わせて東北のことを思い出しました。

福島、渡利地区にあるステキなカフェギャラリー『風と木(ふうとぼく)』で
妻と二人展をしました。
ご家族でお店を切り盛りされていたのだけれど、
ご飯がおいしくて、コーヒーが美味しくて
みんなのホスピタリティが素晴らしくて、
人柄がたまらなくステキで、
ゆったりとした時間が流れてて・・
あ、大学の先輩が近くもないのにわざわざ訪ねてきてくれたりしました。
やはりモノづくりをしている先輩でいっつも笑ってる。
ずいぶん先輩なのにすみちゃんすみちゃんってかわいがってくれる。

塩竈の沖にある桂島の民宿に泊まったこともありました。
民宿のおっちゃん、港に着いたら軽トラで迎えにきてくれてて、
荷台に乗っけてくれた。
細い道を加減なしに飛ばしてく軽トラ
こっちはちっちゃい子供二人連れの家族4人
軽トラの荷台で松の枝にアタマぶつかりそうになりながら
大騒ぎしてたなあ。
晩飯はサカナのフライだった。ちょーうまかった。
おっちゃんの娘が北海道に居るとかで
おまけで毛ガニつけてくれた(笑)
どっちメインだよとか思ったっけ。

宮城県の栗原には展示と公開制作で行ったなあ。
夜通し外で飲んだ。塩むすびがうまかった。
ひどい雨に降られたんだっけ。
みんなおもしろくていいひとばっかで。
なかなか会いにいけないけど大事な仲間。
そうそう、旅の若者二人通りがかって
フラ〜ッと来たのになんかすごいファイヤーダンスとか
したりして。ウチにも遊びに来てくれたなあ。
ステージで太鼓のすごいパフォーマンスしてた
いっつぁんは世界で和太鼓たたくすごい人になっちゃったなあ。

それにしてもなーんもない南三陸はつらかった。
なーんもなかった。
高さがどれだけあるかわからない大きな山になったガレキがあった。
ここに人の営みがあったって想像することがつらかった。
被害にあった小学校のわきを通るのがつらかった。

あれだけ大きな被害にあったから・・
というだけでは無いような気もするが
復興には時間がかかるだろう。
みんな歯を食いしばって、きっとそれでも
笑いながら暮らしてるだろう。
きっと。
そう思いたい。

思い出すってセツナイですね。
あったかい思い出であればあるほど。

今日はそんな事を思い出す日。

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2014年3月11日

あの日から3年経った。

揺れを感じてからあわててテレビをつけ
3時間正座したまま動けなくなった。
知らず知らず手を全力で握りしめていた。
建物を、田を、人を黒い波が飲み込んでいった。


出来事は覚えている。忘れようはずもない。
しかし、痛みは少し薄れただろうか。
それがいいとか悪いとかは抜きにして。


2014年3月11日
14時30分より善光寺にて
東日本大震災追悼法要が行われた。

2012年の法要では本堂から人があふれるようだった。
2013年の法要では畳にびっしり並んで皆が座っていた。
今年、時間ギリギリにしか向かう事ができず、
入れるかなぁと思っていたが、
畳の間には3分の1程も埋まってはいなかった。

別に誰にどうこう言う話でもない。
僕が自分を見つめればいいだけだ。
東北に思いを寄せて手を合わせてくればいいだけだ。

ただちょっと寂しいなあって思った。


311.jpg

広島原爆の日に

昨日8月6日は、広島に原爆が落とされた日「広島原爆の日」でした。
その原爆の日にふさわしい映画を時間のない中縫うようにして見に行ってきました。

「ヒバクシャ〜世界の終わりに〜」

放射能の被害に遭うという事はどういう事なのか?
汚染された環境で人はどういう態度を取るのか?
汚染された環境を国はどう対処するのか?
汚染された農産物はどこに運ばれるのか?

劣化ウラン弾で汚染されたイラク、
最終的に日本に原爆を落とすことになったマンハッタン計画の中心的施設ハンフォード、
いまだ苦しむ人の多い広島、長崎。

その場所を例に取り、被曝の恐ろしさを淡々と語って行くドキュメンタリー映画。
これからの日本に何が起こりうるのか?
それを知るためにも非常に有意義な素晴らしい映画でした。

作られて10年経つものの、いまだ各地で上映会が開かれています。
一人でも多くの方に見て頂きたいと思います。




YouTube: 【予告編】ヒバクシャ~世界の終わりに 鎌仲ひとみ監督作品





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夜と霧

昨晩、久しぶりに借りてみた映画があまりに衝撃的だったので紹介します。
凄絶なシーンがありますのでダメだったらすぐに見るのをやめてください。
映画の題名は「夜と霧」。
ヴィクトール・フランクルの同名の大ベストセラーがありますが直接は関係ないようです。
そちらもずいぶん前に兄に勧められて読みましたが、素晴らしいのでお勧めしておきます。

アウシュビッツでなにが行われてきたか、
ナチスは人をどのように扱ってきたか。
人はここまで残酷になれるものなのか。
自分はこうならないと言い切れるか。
これからの世がこうならない保証はあるか。

そもそも先の災害において苦しんでいる人がたくさんいる中で、
今僕たちがそれを忘れて、もしくは目をつぶって安穏と暮らしているというこの状況、
それとこの映画に出てくる精神的な構造の違いはいったいどこなのだ?
で、自分にできる事はなんなのだ?

このDVDで映画を紹介するコメントが出てきます。
「世界中の人々がこれを見れば、戦争は起こらないだろう」
しかし、そう思わない僕はもっと残酷なのだろうか?

30分程の短い映画です。名作の欄にあると思います。
興味を持たれた方是非どうぞ。




YouTube: Nuit et brouillard (Night and Fog) part 3/3



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プロフィール

角居康宏

Author:角居康宏
モノを作るのが好きです。
モノを作ることによって
人と関わるのが好きです。

誠実に作ったものは
人の心を動かすと思っています。
美術は人に
熱を与えうると思っています。

僕が、たくさんの作品に
心動かされたように、
僕の作ったもので
誰かの力になれたら。

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